今回は普段紹介しているアップサイクル製品とは少し違ったものを紹介します
今回、素材となるのは瓦礫(がれき)です
廃棄物処理法が定める産業廃棄物の種類の一つに「がれき類」というものがあります
定義としては「工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片
その他これに類する不要物」のことをさしています
具体的に言うと住宅やビルなどの建物を建てたり壊したりしたときにでた
コンクリートやレンガ、道路の改修の際などに出たアスファルトなどが挙げられます
大林組はそんな瓦礫をアップサイクルし建材のブロックへ生まれ変わらせています
大林組が扱う瓦礫は
震災などで発生した災害廃棄物に含まれる混合廃棄物を有効活用しています
東日本大震災では東北3県(宮城県、福島県、岩手県)で
約1,800万tの災害廃棄物が発生しました
災害廃棄物は選別・分級しリサイクルが図られていますが
リサイクルできない混合廃棄物(がれき残渣(ざんさ))が全体の約1割発生します
がれき残渣については、不燃物としてそのまま最終処分場で埋め立て処分されていますが
最終処分場の残存容量が逼迫(ひっぱく)し処分先の確保が困難となってきています
そこで大林組はこのがれき残渣を有効活用した「アップサイクルブロック」を開発しました
こちらが生まれ変わったアップサイクルブロックです
では実際にどのように使われているのでしょうか?
このように防潮堤や防潮林、避難高台への盛土材料として使われます
また、アップサイクルブロックは安全性にも優れています
がれき残渣の中にはどんなものが残っているかわからないですよね?
場合によっては重貴金属などの有害物質が混ざっている場合もあります
ですが、ブロックを作る際にがれき残渣をセメントで固めることによって
有害物質がブロックから溶出せず、周りの環境に悪影響を与えない
安全な建築資材を実現しています!
今回のアップサイクル製品は私たちが実際に手に取ることや
購入してみるということは難しいものかもしれないですが
現在、様々な企業がSDGsをはじめとした環境問題への取り組みに注目しています
大林組という大手ゼネコンの会社もアップサイクルに取り組んでいるというのを
皆さんに知ってほしく今回はこの記事を書かせていただきました
このような取り組みは規模が大きいために、削減されるごみの量も大きそうですね
https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20121115_01.html
今回もお読みいただきありがとうございました