広島や長崎に届いた“千羽鶴”がスニーカーへ

みなさんは千羽鶴を折ったことはありますでしょうか?

ご存じかと思いますが千羽鶴には

祝福、幸福祈願や災害などへの慰安、お見舞いなどの意味があります


相手のことを想い、鶴を折るということはとても素敵なことです

しかし、貰った側は嬉しい気持ちだけではないようです

千羽鶴の保管場所やどう扱うか、処理する際にどうするか

とても複雑ですが様々な問題が生じてしまいます

実際に東日本大震災時の支援物資の中でも

現場の状況にそぐわないミスマッチな物資が多くあったようです

例えば、6月過ぎに送られてきた冬服

賞味期限が長く持たない食糧類

翌年2月ころに送られてきたランドセル

そして、千羽鶴です

折り紙で鶴を折り、送るという行為が決して悪いわけではありません

しかし、災害の多いこの日本で今後支援物資について

ミスマッチを防ぐ意識がとても大事になると思います

東日本大震災で起こってしまったこのミスマッチを教訓に

最近はミスマッチを防ぐことが社会に浸透しつつあるようです

支援をしようとする気持ちも大事にしながら

今相手が何を必要としているか、どのくらいの量が必要なのか

そこまで考えてこその支援なのかもしれませんね

 

話はずれてしまいましたが、今回はそんな“千羽鶴”のアップサイクルを紹介します

 

広島にあるスニーカーメーカー スピングルカンパニー は

千羽鶴から作られる「折り鶴再生糸(折り鶴レーヨン)」という素材から

千羽鶴をアップサイクルしたスニーカー「SPM-1005」を開発しました

 

広島だけでも毎年約1000万羽(約10トン)物千羽鶴が届きます

平和の祈りを込めて一羽ずつ千羽鶴はありがたい反面

置き場所や処分方法が問題になっています

「ONGAESHI プロジェクト」との共同開発によりこのスニーカーは開発されました

このプロジェクトは国内はもとより世界各国から平和への祈りを込めて

広島、長崎、沖縄などに贈られた千羽鶴をリサイクルし

再生紙や再生繊維をはじめとするいろいろな再生プロダクツとして

蘇らそうというプロジェクトです

 

株式会社 カミーノと協力会社により開発された

折り鶴再生パルプを繊維化しレーヨン糸として 生まれ変わります

 

そして開発されたオリジナルの折り鶴からできた布が

スピングルカンパニーの職人さんたちの技術によって

スニーカーへと姿を変えます

全体を生成色で統一し、麻混紡の特注シューレースを採用

折り鶴柄のネームや折り鶴をモチーフにしたカラフルなインソールで

背景にあるストーリーを表現しています

サイズ:XS、SS、S、M、L、LL、XL
価格:18,700円 (税込み)

 

どんなに気持ちが詰まったものでも、視点を変えると不要なもの

処理に困ってしまうものと捉えることもできてしまいます

今回の折り鶴、良くない表現にはなってしまいますが

残しておくには場所をとってしまい

捨てるにしても処理に手間がかかってしまいます

そんな鶴を技術により素材へと生まれ変わらせるというのは

鶴を折ってくれた人たちの気持ちも残すことができる

とても素晴らしいアップサイクルだと思います

どんなものでも捨てるというのが心苦しいものはあると思います

そんな時こそアップサイクルできないか?

という意識が大事ではないかなと改めて思いました

今回もお読みいただきありがとうございました

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